カレンダースプレッドについての投稿が関心がある方が多いようなので
前回のプットのカレンダースプレッドに引き続き
コールのカレンダースプレッドについて書きたいと思います
基本的に期近限月のオプションボラティリティーが期先限月より高いときはいつでも
カレンダー・スプレッドを仕掛けるチャンスになると思います
*ただIVがピークをうって下落傾向にある時でなければ期近のIVが想定以上に高くなり
期先ではカバーしきれなくなる場合もあります(特に期近と期先の権利行使価格が近い場合)
仕掛けるタイミングとしては大きな下落が終わってIVが下がりだしたころで
SQ日まで日にちがないタイミングが一番いい仕掛け時かもしれません
ただ現在は期近限月コールのIVはそれほど高くありませんので
IVを考慮しない例となるのでご了承ください
10月後半から12月後半というのは1年でも最も株価が上昇しやすい時期
さらにその直前の10月後半までは株価が最も下落しやすい時期と言われているので
これから2ヶ月単位の戦略としてはコールカレンダースプレッドが有効かもしれないという独り言です
カレンダースプレッドとは
12月限(期先)は11月限(期近)に比べて期限が長いため
タイムディケイの影響による減価が少ない
これを利用した戦略になります
ここでは通常は同じ権利行使価格のオプションを売買することが多いですが
それだと仕掛ける時期が限られてくるので(レンジ相場でしか使えない)
ファーオプションとの組み合わせたオリジナル手法を紹介しています
日経平均が上昇した場合に利益がでる戦略なので
今年は米国が利上げ予定のため、日経平均も上昇しないという可能性も十分あります
いつもと同じくここでは売買推奨はしませんので、自己責任でお願いします
では、実際のコールのカレンダースプレッドについて
これはアットザマネー付近の買いと500円上との売りのペア
C29250 12月限コール買い
C29750 11月限コール売り
を組み合わせたものです
弱点としては期限が長い分12月限の価格が高いと言うことです
同じC29250の11月限が530円なので180円高いです
よってもし次月まで持ち越す場合は
同月を買うのと比べてカバーしなくてはいけない費用も大きいです
期近のSQ決済で期先も決済するのが簡単な場合があります
損益チャート、以下を見ると
最大利益は90円、最大損益-410円なので
この弱点をカバーするために売り枚数を増やす方法があります
✳︎実際の必要委託証拠金はもっと少ないはずですがSBIではなぜこの設定なってるのかわかりません
最初からコール売りを2枚にしレシオスプレッドにして
最大利益390円、最大損-110円にするして利益を増やし損を減らす方法もありますが
日経平均が想定異常に上昇した場合は証拠金が高くなるリスクがあります
今現在は相場が上昇基調なため、
追加分はさらに上昇した場合まで待った方がいいかもしれません
例えばさらに上昇するのを待ち、C29750を売るのではなく
C30000を同じ300円で売るという手もあります
29750円あたりで頭打ちになり下落すると思うのなら
初めからC29750売り2枚のほうが有効な戦略になります
11月限のSQ日までは約4週間と長く
コール売りのタイムディケイの明確な効果が始まるには時間がありますのでそれも考慮願います
コール買いは12月限なので失敗して相場が29750円以上でSQを終えたとしても
次月までコール買いの期限は続くので次月の売りでカバーすればいいという安心感はあります
他の方法としては初めから500円上のコールではなく750円上のC30000を売ると言う方法です
最大利益はより大きくなりますが
C30000は225円ですので買いとの差し引きの費用が高くなり
思い通り上昇しなかった場合にSQ確定日の最大損(費用)が
売り一枚では710-225=485円、二枚では710-550=160円になりますので注意してください
これらはアイデアの1つで、買い推奨をしているものではありませんので
実際の売買は自己責任でお願いします
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それぞれの戦略のまとめ記事
オプションは将棋のような戦略ゲームのようで、理解できるととても面白いです
これを読めば最低限のルールがわかり、オプションを楽しめると思います
チャート分析をもっと知りたい場合は以下の書籍をお勧めします
オプションの知識とテクニカル分析を組み合わせることにより
相場の方向性をある程度予想することで
より勝率を上げて費用を抑えた戦略を練ることができると思います
是非、一読ください
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