下がるの上がるの、わからない、じゃあどっちも!!

オプション取引の基礎

先物売買では考えられないことですが

オプションでは上がるか下がるかわからない時に、

どちらも選択、というありえない方法で利益を得ることがでる、ロングストラドルと言うのがあります

これは例えば以下のようにコールとプットのアット価格(現在価格に一番近い価格)のものを両方買う

と言うことです

通常、コールは相場が上がった時に利益が出て

プットは相場が下がった時に利益が出ます

それを両方買うのです

C29000 買い 325円

P29000 買い 310円

同じことを日経225先物でやればどうなるでしょう

もう想像つくと思いますが、29000円の先物の売りと買いを入れても、

双方が利益を打ち消すため、利益は上がっても下がっても0です

ではなぜ、オプションではこれで利益をあげることができるのでしょう

では、損益チャートを見てみましょう。

これは、今日は6月27日ですが、7月1日までこのポジション保持してて

相場が28000円まで下がればどうなるかというシュミレーションになります

損益(期中)397円 

これは約40万の利益が出てます

なぜこんな事になるのかというと、

コール買いは相場が下がるとその価値は減るのですが、最初買った価格325円以上は損しないからです

よってプット買いの利益は下がれば下がるほど増えるので、

28000円まで下がることにより、コール買いの下げより多くのプットの買いの利益が出たと言うことです

では次に上がった場合も見て行きましょう

これは同じく7月1日に30000円まで上がった場合です

損益(期中)387円

これも約40万円の利益が出てます

の戦略じゃない!!

と思った方、

相場の世界にそんなものは存在しません

以下の致命的な欠点があります

時間が経つごとに両方のオプションの価値が下がる のです

オプションの特徴で何回も出てくるタイムディケイ(時間によりオプションの価値が下がること)

により、短期間に上げるか下げるかしてくれないと

もしずっと29000円付近で停滞していると両方のオプションの価値は下がっていき

最悪、29000円でSQ確定日を迎えた場合、

325+310=635

635000円もの費用を払うことになります

元を取ろうと思えば、約1300円以上、それも短期間で相場が下げるの必要があるのです

全然使えねーじゃねえかと思うかもしれませんが、

もし大暴落や大暴騰が起きた時、両方に予想する、なんて贅沢な選択は投資の世界ではないでしょう

もし日経が2000円上げた場合も下げた場合も約140万の利益になります、

さらにイベント前の大きく動きそうな直前に仕掛けて、何もなければすぐ外せば損も少ないです

めちゃくちゃ夢があるじゃないですか

最後に、これを仕掛けるのにベストであると言われるタイミングについてお話ししておきましょう

それは恐怖指数と呼ばれる、VIXが低い時です

今現在、米VIX指数は15.62、コロナ前に楽観の極みの時は9ぐらいの時もありますが、かなりの低水準

上下どちらかに大きくブレる寸前まで来てると思った方が良いです

ぜひこちらも参考にしてください

オプション取引のおすすめ書籍と動画

コメント