日経225オプションの基礎② コールオプション(売り)

オプション取引の基礎

前回はコールオプションの買いについて話しましたが、

次はコールオプションの売りについて、話したいと思います。

コールオプションの売りは、買いと違い、売った時点でお金をもらえます。

コールオプションを買い手に売ることができるのです、

保険をコールオプションを買いたい人に売っていると思えばいいと思います。

よって、保険を売った時点でお金がもらえます

えっ、お金がなくても売ることができるの?

と思われるかもしれませんが、実際、証拠金というのが必要になります。

お金を借りて、売っているので、返してくれるという証明のようなものです。

例えば、今現在、日経平均が29730円の時の

コールオプション4月限29750円、525円(52.5万円)を売ると

必要委託証拠金は1,701,000円になります。

 

うおっ、こわっ、52.5万円借りたら、1701,000円もいるの?

これはコール売りですので、日経平均が下がる時に、利益が増えてきます。

そして、SQ確定日4月9日に日経平均先物4月限が29750円以下だった場合、

なんと、52.5万円がまるまるもらえるのです。

うほっ、マジかよ!!

4月限が4月9日に29750円以上になると思ってこのオプションを買っていた人から

52.5万円の保険料を4月9日までに29750円以上にならなかったため

売り手は買い手からもらうことになるのです。

もちろん、もし、予想の反して上がっていけば、損益は増え、証拠金も増えていきます

これがいわゆる、売りのこわさです。

ただ、今現在日経平均が29730円の時に、コールオプション4月限29875円のような、

日経平均現在価格に一番近いコールオプションを売る人はほとんどいません。

もちろん、戦略的に売る人もいますが、

SQ確定日(4月9日)に日経平均先物の4月限が29750円以上になっていれば、損益となるので、

損する確率が高いコールオプションなので、証拠金も高くなってます。

通常、日経平均が29730円の時は、500円ぐらい上に離れたコールオプションの30250円

これであれば、340円(34万円)で売れ、1,559,000円の証拠金となり、若干安くなりました。

こんなの、到底手が出ないよ、予想に反して、日経平均が上がれば、証拠金はもっと増えるし、さらにSQ確定日に日経平均が30250円こえると損出になるわけでしょ。

それはごもっともです

実際私も、このようなコールオプションの売り30250円を単体で売ることはないです

ただ、コールオプションの買いと売りを組み合わせることにより

劇的に証拠金を減らすことができ、

尚且つ、それ以上に証拠金が増えないという、夢のような方法があるのです。

これは、長くなるので、次回また話そうと思います。

日経平均が29730円の時にじゃあ、もっと遠くのコールオプションを売ればいいのでは

と思われた方はいるかもしれません。

実に鋭いです

例えば、日経平均現在価格29730円の場合、2000円上に離れた、31750円はどうでしょう

価格は47円(47万円)まで減りましたが、証拠金はまだ949,000円、まだまだ高いですね、

これはSQ確定日に近づくほどこの価格も証拠金も安くなります。(今現在3月17日でSQ確定日は翌月の4月9日)

安くなるのは、保険としての価値が0になる可能性が近づくからです。

もし、31750円のような現在日経平均価格より

2000円も高い価格に約3週間後の4月9日に収まる可能性は低いため

前回話しましたタイムディケイ(時間経過によりオプションの価値が下がること)により

この31750円の価値はどんどん下がっていき、

下がっていけば、売っているので利益が上がっていくということになります

要するに、4月限の31750円コールオプション47円を売れば

高確率で47000円が手に入るということです。

ただ、47円でもこれだけの証拠金がいるとなれば、相当な資金がないと売ることができません。

さらに、予想に反して日経平均が上がっていくと、47円が時により10倍以上になる可能性もあり、

資金に相当余裕がないと、証拠金不足となり

追証という追加の証拠金を求められることになります。

よって、リスクヘッジなしの単体のコールオプションを売るということは

高確率で利益が出ることがある反面、

リスクがほぼ青天井なのです、

4月9日までの3週間程度で2000円上がることないと思われるかもしれませんが、たまにあるのです。

その時にリスクヘッジ(コールオプションの買いなど)がなければ

証拠金不足、追証、退場となります。

昔、1円のオプションを10枚、10000円で、毎月売っていた人がいるようです。

1円というと、日経平均現在価格より5000円も離れた価格なので

毎月10000円の利益を売りで得てたようです。

これは、コールの売りと、プットの売りを同時に行っていたようです

この後、東日本大震災が起こり、、、、

プットオプションの値段が跳ね上がり、証拠金がなんと2000万になったようです

たった、10000円の利益のために毎月売ってただけなのに、2000万に証拠金がなったのです。

もちろん、証拠金が払えなければ借金となります。

これがコールオプション売りの怖さです

何度も言いますが、いくら安全そうに見える遠く離れたオプションでも、絶対はありません

必ず、買いと組み合わせて、証拠金が増えないようにし、リスクヘッジをしましょう。

次回より、コールオプション買いとコールオプション売りを組み合わせた、利益限定だが証拠金限定の戦略について、話していきたいと思います。

ぜひこちらも参考にしてください

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