前回はコールオプションの買いについて話しましたが、
次はコールオプションの売りについて、話したいと思います。
コールオプションの売りは、買いと違い、売った時点でお金をもらえます。
コールオプションを買い手に売ることができるのです、
保険をコールオプションを買いたい人に売っていると思えばいいと思います。
よって、保険を売った時点でお金がもらえます
えっ、お金がなくても売ることができるの?
と思われるかもしれませんが、実際、証拠金というのが必要になります。
お金を借りて、売っているので、返してくれるという証明のようなものです。
例えば、今現在、日経平均が29730円の時の
コールオプション4月限29750円、525円(52.5万円)を売ると
必要委託証拠金は1,701,000円になります。
うおっ、こわっ、52.5万円借りたら、1701,000円もいるの?
これはコール売りですので、日経平均が下がる時に、利益が増えてきます。
そして、SQ確定日4月9日に日経平均先物4月限が29750円以下だった場合、
なんと、52.5万円がまるまるもらえるのです。
うほっ、マジかよ!!
4月限が4月9日に29750円以上になると思ってこのオプションを買っていた人から
52.5万円の保険料を4月9日までに29750円以上にならなかったため
売り手は買い手からもらうことになるのです。
もちろん、もし、予想の反して上がっていけば、損益は増え、証拠金も増えていきます
これがいわゆる、売りのこわさです。
ただ、今現在日経平均が29730円の時に、コールオプション4月限29875円のような、
日経平均現在価格に一番近いコールオプションを売る人はほとんどいません。
もちろん、戦略的に売る人もいますが、
SQ確定日(4月9日)に日経平均先物の4月限が29750円以上になっていれば、損益となるので、
損する確率が高いコールオプションなので、証拠金も高くなってます。
通常、日経平均が29730円の時は、500円ぐらい上に離れたコールオプションの30250円
これであれば、340円(34万円)で売れ、1,559,000円の証拠金となり、若干安くなりました。
こんなの、到底手が出ないよ、予想に反して、日経平均が上がれば、証拠金はもっと増えるし、さらにSQ確定日に日経平均が30250円こえると損出になるわけでしょ。
それはごもっともです
実際私も、このようなコールオプションの売り30250円を単体で売ることはないです
ただ、コールオプションの買いと売りを組み合わせることにより
劇的に証拠金を減らすことができ、
尚且つ、それ以上に証拠金が増えないという、夢のような方法があるのです。
これは、長くなるので、次回また話そうと思います。
日経平均が29730円の時にじゃあ、もっと遠くのコールオプションを売ればいいのでは
と思われた方はいるかもしれません。
実に鋭いです
例えば、日経平均現在価格29730円の場合、2000円上に離れた、31750円はどうでしょう
価格は47円(47万円)まで減りましたが、証拠金はまだ949,000円、まだまだ高いですね、
これはSQ確定日に近づくほどこの価格も証拠金も安くなります。(今現在3月17日でSQ確定日は翌月の4月9日)
安くなるのは、保険としての価値が0になる可能性が近づくからです。
もし、31750円のような現在日経平均価格より
2000円も高い価格に約3週間後の4月9日に収まる可能性は低いため
前回話しましたタイムディケイ(時間経過によりオプションの価値が下がること)により
この31750円の価値はどんどん下がっていき、
下がっていけば、売っているので利益が上がっていくということになります
要するに、4月限の31750円コールオプション47円を売れば
高確率で47000円が手に入るということです。
ただ、47円でもこれだけの証拠金がいるとなれば、相当な資金がないと売ることができません。
さらに、予想に反して日経平均が上がっていくと、47円が時により10倍以上になる可能性もあり、
資金に相当余裕がないと、証拠金不足となり
追証という追加の証拠金を求められることになります。
よって、リスクヘッジなしの単体のコールオプションを売るということは
高確率で利益が出ることがある反面、
リスクがほぼ青天井なのです、
4月9日までの3週間程度で2000円上がることないと思われるかもしれませんが、たまにあるのです。
その時にリスクヘッジ(コールオプションの買いなど)がなければ
証拠金不足、追証、退場となります。
昔、1円のオプションを10枚、10000円で、毎月売っていた人がいるようです。
1円というと、日経平均現在価格より5000円も離れた価格なので
毎月10000円の利益を売りで得てたようです。
これは、コールの売りと、プットの売りを同時に行っていたようです
この後、東日本大震災が起こり、、、、
プットオプションの値段が跳ね上がり、証拠金がなんと2000万になったようです。
たった、10000円の利益のために毎月売ってただけなのに、2000万に証拠金がなったのです。
もちろん、証拠金が払えなければ借金となります。
これがコールオプション売りの怖さです
何度も言いますが、いくら安全そうに見える遠く離れたオプションでも、絶対はありません
必ず、買いと組み合わせて、証拠金が増えないようにし、リスクヘッジをしましょう。
次回より、コールオプション買いとコールオプション売りを組み合わせた、利益限定だが証拠金限定の戦略について、話していきたいと思います。
ぜひこちらも参考にしてください
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